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ピンクリボン咲いた!—認知率95%のひみつ
嶋森 好子
1
1東京都看護協会
pp.327
発行日 2015年4月25日
Published Date 2015/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665200179
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ピンクリボン運動の成功から社会活動の秘訣を学ぶ
毎年10月に,日本看護協会ビル(東京都渋谷区)入り口のシンボルである“クリスタルコーン”がピンク色に染まる。同じように,日本のあちこちがピンク色に染められ,ピンクリボンが揺れるようになる。筆者が日本糖尿病教育・看護学会の理事長をしていた頃,これをまねて,世界糖尿病デーに日本看護協会のコーンをブルーにしてほしいとお願いしたが,当時は色の設定が困難ということで,実現しなかった。また,最近では,さまざまな団体が,団体のシンボルカラーでつくったリボンを胸に付けるようになった。どの色が何の団体かの記憶ができないほどであるが,ピンクリボンといえば乳がん早期発見運動と誰もが認識する。ちなみに,ブルーリボンは,糖尿病とは直接関連のない,拉致被害者の救済を願うリボンである。カラーとリボンが団体の象徴として同じであることも,ピンクリボンの強みである。
本書は,日本のピンクリボン運動の黎明期から現在までの軌跡を,認定NPO法人 乳房健康研究会の活動を通して記したものである。同時に運営を担ってきた株式会社朝日エルが,企業として培ってきたノウハウを駆使して,日本ではなじみの少ない社会活動を根付かせるために,どのようにして,さまざまな人や物事を運動に巻き込んできたかの解説書でもある。
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