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米国クリーブランドのカンガルーケアセミナーに参加して—Reports of USIKC 8th Annual Intensive Kangaroo Care Certification Program, Cleveland
奥 起久子
1
,
広崎 文恵
2
,
高田 鼓
3
1亀田総合病院新生児科
2横浜医療センターNICU
3倉敷中央病院産科病棟
pp.46-48
発行日 2015年1月25日
Published Date 2015/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665200098
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このセミナーのことを知ったのは,2008年にスウェーデンの国際カンガルーケア・ミーティングで知り合ったスーザン・ルディントン先生からである。彼女からもらった分厚いセミナーのシラバスは,まるでカンガルーケア(以下,KC)の科学的根拠の字引のようであった。それもそのはず,彼女はすでに1993年に「Kangaroo Care」という本を上梓しているKCの研究者であり,また看護大学で教鞭をとる教育者・助産師でもある。
彼女がKCの推進団体であるUSIKC(United States Institute for Kangaroo Care)のディレクターとして,8年前からKCの実施指導者養成のためのセミナーを開催していると知って,いつか参加してみたいと思っていた。先進国である米国の指導者養成コースのプログラムがどのようなものかということも興味を引くポイントであった。またルディントン先生はKC中の急変(SUPC:Sudden Unexpected Postnatal Collapse)というテーマにも造詣が深く,セミナーで提示される安全な早期母子接触の実践に役立つ情報とはどういうものかという大きな期待があった。メーリングリストなどで呼びかけたところ,私を含めてなんと15名の参加希望者が集まった。内訳は新生児科医4名,助産師10名,看護師1名である。
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