連載 NYのバースセンターから・11
日本との違いを感じる時
宍戸 あき
pp.1027
発行日 2014年11月25日
Published Date 2014/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665200035
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胎盤をカプセルに
分娩後,胎盤を乾燥させて粉末状にし,市販の空のカプセルに詰めて経口服用可能な状態にすることをPlacenta Encapsulationという。産後のうつ状態をおさえる,母乳の分泌を高めるなどの効果があるといわれている。学生の頃に出会った褥婦さんは胎盤とフルーツジュースをミキサーにかけて飲んでいた。そういう話を日本でも聞いていたが,実践している人を見たことがなかったし,Placenta Encapsulationについてはアメリカに来て始めて知った。人によって価格はさまざまだが,当センターのメディカルアシスタントはこのサービスを200ドルで提供しているという。私が仕事をしているとおもむろに深緑色の胎盤のカプセルを見せてくれた。「胎盤をオーブンで焼いてね,ミキサーにかけてね。それから……」と,説明を聞いている限りでは結構な手間だが,それで200ドルいただき,人の為になるのであればいいビジネスではないだろうか。
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