特集 科学的根拠からみなおす助産技術
【分娩時の手技】
6.分娩時のバルサルバ手技
進 純郎
1
1聖路加国際大学
pp.402-403
発行日 2014年5月25日
Published Date 2014/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665102793
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経緯
バルサルバ手技とは,イタリアの解剖学者アントニオ・マリア・バルサルバAntonio Maria Valsalva(1666~1723)にちなんでつけられたものです。
分娩が進み,児頭が骨盤底に達すると肛門挙筋でつくられた尿生殖裂孔を児頭は通過しなければならず,ここで最も強い娩出力が必要になります。そのためには生理的な子宮内圧にいきみを加えた共圧陣痛が求められます。いきみには無意識的で生理的な反射としてのいきみと,分娩進行の補助のために意識して強制的に行なういきみがあり,後者をバルサルバ手技と呼んでいます。
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