連載 やっぱり知りたい少子化のはなし・3
少子化対策は親の声を聞いてきたのだろうか?
河合 蘭
pp.260-265
発行日 2014年3月25日
Published Date 2014/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665102746
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親の声は国に届いてきたのだろうか?
わが国では第2次ベビーブーマー世代があまり出生数を上げないまま産み終えつつあるので,今後は多少出生率が上がっても出生数は増えない。人口学者が「少子化スパイラル」と呼んで警告していた事態に突入したわけだ。
こうなってしまったのはなぜかと考えると「国は,親の声に本当に耳を傾けてきたのか?」という疑問がどうしても頭をもたげてしまう。なぜなら,親が少子化対策について口を開く時「国は本当に必要なことがわかっていない」という言葉があまりにも頻繁に飛び出すからだ。それは親たちの誤解なのか,それとも事実なのか。
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