特別寄稿
少子化と家族政策
阿藤 誠
1
1国立社会保障・人口問題研究所
pp.607-610
発行日 2003年8月1日
Published Date 2003/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100927
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先進国全体で少子化が進行し,その結果として急速に高齢化が進むとともに,一部では人口の自然減(年間出生数<年間死亡数)すら始まっている.日本もその例外ではない.
国立社会保障・人口問題研究所の最新の将来人口推計によれば,日本の人口は2006年から減少を開始し,2050年には1億人に逆戻りし,65歳以上の高齢者は2050年に国民の3人に1人を超えるものと予想されている1).このような「超高齢・人口減少社会」のもたらす衝撃を緩和するため,日本政府は「少子化対策」を続けてきたが,今日までのところ,その効果ははっきりしない.
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