連載 助産院のごはん・17
目白バースハウス―食事は頭で考えるものではない。身体の要求を感じながら味わうもの
畑中 郁名子
pp.385,444-447
発行日 2011年5月25日
Published Date 2011/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101897
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食事で身体を整える「食養生」の大切さを説く星野雄子院長。自身の妊娠中・産後の体調が悪く,冷えに悩まされた経験をもとに,食事で身体を整える方法を模索してきた。「知識で頭でっかちになるのではなく,昔から日本人が食べ続けてきた和食を食べよう」と伝え,入院中の食事は季節の野菜や肉・魚を取り入れつつ,油や砂糖を控える。その理由を444ページで取材した。
昭和初期に日本人が食べていたであろう和食をすすめる
目白バースハウスでは,妊娠・出産を期にこれまでの食生活を見直してほしい,とホームページでは食事の見直しを訴え,見学に来た妊婦にもその大切さを伝える。調理師,国際薬膳師の資格を持ち,漢方薬局で勤務した経験を持つ鳥海明子さんは,このホームページ上にある「食養生」のページの執筆者で,昨年まで目白バースハウスの調理スタッフをしていた1人だ。
「現代の妊婦さんは忙しいから,とりあえず空腹を満たせればいいと,外食やコンビニ弁当,菓子パンや菓子などで食事の代用をする人も多くいます。一方で,野菜や果物は身体によいからと,生の野菜サラダや果物だけを食べて安心している人もいます。何かひとつに偏った食事ではなく,昔から日本人が食べてきた,ごはん中心の和食を思い出してほしいと考え,『ごはんと具沢山の温かいお味噌汁,たっぷりの季節の野菜や海藻,魚や肉もバランスよく食べることが食養生』と,あえてホームページに記載しました」(鳥海さん)
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