特別寄稿
NPO法人日本助産評価機構の活動
堀内 成子
1
1専門職大学院認証評価部
pp.962-967
発行日 2008年10月25日
Published Date 2008/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101313
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はじめに
近年,保健医療福祉の分野をはじめとした対人サービス部門において,さまざまな規制緩和が進められると同時に,サービスを評価する仕組みが求められるようになっている。このことは,医療機関のみならず教育の分野でも同様の動きである。連日報道されるニュースには,産地偽造,賞味期限の改ざん,老舗の看板商品のうそなど,目を覆いたくなる事件ばかりである。真偽を見抜く技を養うこととともに,本物を追求する姿勢が問われている。さまざまな人間のずるがしこさが見え隠れするなかにあって生きていくためには,人間自身の弱さを認めて,それを回避するためのシステムづくりが欠かせない。
1991年以降,高等教育の分野にあっては,多くのことが中央政府の管理指導下からはずされ,個々の教育機関が主体的に創意工夫する仕組みへと移行している。2004年度から,国公私立のすべての大学,短期大学および高等専門学校は,定期的に国による認証を受けた評価団体の評価を受けることが義務づけられ,大学などの総合的な評価は7年以内ごと,専門職大学院の評価は5年以内ごととなった。評価の結果は公表され,各教育機関の質の向上を自立的に図るための第三者評価の実施は,一層積極的に進められている。
大学教育の第三者評価を行なう機関としては,独立行政法人大学評価・学位授与機構および,財団法人大学基準協会などが,文部科学大臣の認証を受けて評価に取り組んでいる。
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