クローズアップ
神戸市看護大学 助産学専攻科―神戸市看護大学助産学専攻科の取り組みとその成果
安達 久美子
,
髙田 昌代
1
,
多々納 憂子
2
1神戸市看護大学
2西神戸医療センター
pp.1062-1068
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100901
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助産学専攻科設置までの道のり
神戸市看護大学は,阪神淡路大震災の翌年,1996年4月に開学し,震災からの復興を願う人々の祈りと期待に支えられて,神戸市の復興と共に歩んできた看護学部単科の大学です。本学部では,開学当初より助産師教育を行なっておりませんでした。しかし,学生のなかでの助産師教育へのニーズは高く,毎年1割程度の学生が本学部卒業後に助産師を目指して進学するという現状がありました。その一方で,看護教育の大学化に伴い短大の専攻科や助産師学校が減少し,大卒者の助産師教育への門戸が狭くなってきているといった状況も起こっていました。また,兵庫県内の産科を標榜する病院,診療所における助産師の需要調査を行なった結果,多くの施設で助産師を必要としている現状も明らかになりました。このような学生のニーズ,地域の人々からの助産師への期待,大卒者の進学への道など,さまざまな状況に応えるために,多くの方々の理解と協力,そして努力によって,本邦初の4年制大学における助産学専攻科の設置に至りました。
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