特集 「転換点」を迎える助産師に送る7のメッセージ
産科医療の不足からの転換
福島 裕子
1
1岩手県立大学看護学部
pp.1054-1059
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100871
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産科医療の不足に揺れる岩手県
四国と同等の広大な面積をもつ岩手県は,そのほとんどが山地に占められており,東北本線沿い以外の多くの市町村は山間部に位置している。さらに北国という特性から,冬は雪や凍結により交通手段にも困難をきたす環境にある。岩手県の平成13年の妊産婦死亡率は8.1(全国7.1),周産期死亡率6.9(全国5.5),自然死産率13.4(全国平均13.0)と,いずれも全国平均を上回っている現状で1),救急搬送に物理的な難しさが伴う岩手県の地理的特徴も影響している。
そのような特性をもつ岩手県では,妊娠・出産をする女性にとって自分の在住する地域に妊婦健診や分娩ができる施設があることは大きな安心につながるといえる。
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