特集 助産師による性教育を実現するために
女性のライフサイクルと性教育―まずは施設内助産師が院内でできることから
佐藤 君江
1
1獨協医科大学病院産科病棟
pp.318-322
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100709
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はじめに
助産師である私が,思春期応援隊として小・中・高校に出前講座に行くようになり2年が過ぎましたが,その中でこれからの助産師業務の課題をいただいています。まず,子どもたちは私たちが伝えたいメッセージ,“命の大切さや生きることの素晴らしさ”についてとても素直に感じ,考えてくれていることがわかります。また,保護者の反応としては“性”についてなかなか家族で話す機会がないため,家族で話すきっかけになってよかったという意見が寄せられています。
しかし,現代の小・中学生の親は,“生と性”についてあらためて学んだり,考える機会を多く持たずに過ごしてきた人たちであり,現代の思春期における性の問題に親としてどう対応すればよいか戸惑っているようです。
性に対する親の学びは,命の誕生の場からもスタートします。ここでは,施設内勤務助産師が学校や地域活動を通して学んだ「病院内でできる親への性教育は何か」ということを考えてみたいと思います。
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