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訃報・桶谷そとみ氏ご逝去
本誌
pp.258
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100698
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助産婦桶谷そとみ氏(桶谷式乳房管理法創始者)は,平成3年に体調を崩されて以来,大阪府泉南市の自宅で療養の日々を過ごされていましたが,去る1月6日,享年91で逝去されました。
桶谷氏は富山県高岡市のご出身。助産婦・看護婦資格取得後,病院勤務を経て,昭和11年故桶谷庄蔵氏と結婚のため渡満。2児の母親となるとともに,第2次大戦終結まで満州で助産婦活動をされました。戦争中から終戦直後にかけて,乳児が母乳不足により死亡するという悲惨な状況を見かね,何とか助ける方法を思案し,乳房治療手技を研究開発しました。昭和21年の引き揚げ後は母乳育児相談を専門とする助産院を高岡市に開業し,以来,数十万人の母子へ乳房治療手技を手がけられました。そして戦争中の貴重な体験や日々の膨大な臨床観察記録から,桶谷式乳房管理法として高め,完成させていきました。
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