連載 英国助産婦学生日記・その33
選択実習:アルバニー助産婦チーム
日方 圭子
1
1英国・サリー大学助産課程学生(ダイレクトエントリーコース)
pp.884
発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100617
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- 文献概要
●自宅出産率40%
7月の2週間,南ロンドンのアルバニーチームで見学実習した。7人いる助産婦の助産歴は1~18年で,家族の形態や年齢も様々。1人年間36人の妊婦さんを主の助産婦として,あと36人を第二の助産婦として,妊娠初期から産後28日まで継続して受け持ち,携帯用アラームで24時間対応する。アルバニーの助産婦たちは,妊娠・出産は人生の中の正常なイベント,という共通の信念を持って,女性の本来持っている力を引き出して,医療に頼らないお産を目指している。そのためにはとても細かなケアと助産婦と妊婦の関係づくりが必要。週2回のチーム運営と助産ケアに関するミーティングにも,強いサポート態勢が感じられ,私の馴染んだNHSでシフトで働く助産婦たちとの違いがはっきりとわかる。見習うべき部分がとても多いと感じた。総務/事務はパートの2人が支えている。
妊婦健診とは別に,36週頃,妊婦さんの自宅でお産に立ち会う予定のパートナーや家族を交えて,お産に関する期待や不安を話しあう機会がある。「インフォームドコンセント」に名を借りた医療者に都合のよい合意を取り付けるためのものではなく,偏りのない情報提供と納得のいく話し合いがもたれる。
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