特別寄稿
根拠に基づいた助産を目指す―「助産を拓く会」を発足して
五十嵐 稔子
1
,
芦田 千恵美
2
1京都府立医科大学医学部看護学科
2大谷助産院
pp.797,848-854
発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100609
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助産を拓くとは
まず,助産を拓く,という概念を共通認識することからはじめなければならないでしょう。私達はそこに開拓する精神,つまりいいものを取り入れる,り出すといった意味合いを込めました。そこではダイナミックな活動を想定しています。取り入れるに当たって捨て去らなければならないことも出てくるでしょう。り出す過程には古いものの見直しも含まれます。大事なことは「いいもの」が本当に「いいもの」と言えるのか,正しく,適切に評価されること。その根拠をどこに求めるか,ということです。慣習,権威者の意見,経験,教科書,研究論文など,さまざまな情報を撚より合わせながら日々の臨床を振り返る。そういう地道で確かなプロセスを仲間と共に経験したい,と思いました。すっきりとした別の言葉を用意するなら,いわゆる根拠に基づいた助産(Evidence Based Midwifery)を目指すということになると思います。
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