へんしゅう・でゅえつと
同窓会というもの/驥尾に附す
長谷川 泉
pp.38
発行日 1961年5月1日
Published Date 1961/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202122
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この間,旧制高校の同窓会があつて出席した.今までは,夜の仕事が——といつてももちろん編集の仕事であるが——忙しいために,このような種類の会合には,ほとんど出ることができなかつたのであるが,ようやく暇を見つけたので,一度はその雰囲気を知りたいと思つて出てみたのである.
同窓会といつた会には,もちろん全員が出席するわけではない.忙しい人は出られなかろうし,暇のある人か,または同窓会を大層有意義に思つている人,あるいはその機会をうまく利用しようと思う人が出るにちがいない.したがつて,同窓会の会合の雰囲気というものは,同窓会のすべてを反映するものではない.同窓会の会合に出てくる人が,特定の限られた人になりがちであることを前提として考えなければならない.同窓会には,初めから出ないという者だつてあり得る.
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