特集 ―開業助産院からの報告―わたしが実践する,助産ケア
私が考える開業助産師としての心構え
豊倉 節子
1
1豊倉助産院
pp.760-762
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100394
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はじめに
わが国の出生数の減少が深刻なものになっているなかで,助産師の役割は大きく変化してきている。特に助産師ならではの自立した働き方は目を見張るものがある。平成6年,病院勤務から地域に出た私にとって,この十数年間の歩みは一言では言い表せないほどの大きな変化であった。それは個人的な変化もさることながら,社会的な変化に後押しされたが故の活動であったと思う。
病院という組織の枠から,一気に地域という大きな湖に放された魚のように自由に泳ぎ,時には怖い目にも遭いながら楽しく活動してきた。これもひとえに地域の病院,行政の力添えや,私を必要としてくださる住民,そして同じ仲間との連携が大きな支えとなったことはいうまでもない。その十数年を振り返ると同時に,私が考える開業助産師ならではの心構えについて述べたい。
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