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「新しい助産師活動構築のための力量形成―助産師のエンパワーメント研修」を実施して
大井 けい子
1
1青森県立保健大学健康科学部看護学科
pp.530-531
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100227
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はじめに
全国的な少子化は青森県においても例外なく進行し,さらに乳児・新生児死亡率が高い。少子化は産科ベッド稼動率低下を招くとともに,近年のDiagnostic Related Group:診断群分類による別包括支払制度の開始も病院経済に大きな影響を及ぼしている。病院経営の視点からみれば空床を減らして混合化1)とし,収入につなげたい。加えて,一昨年から始まったスーパーローテーションの影響により,産婦人科診療を閉鎖した県内の病院もある。
従来,助産師は助産師としてのアイデンティティを基盤にその責務を果たしてきた。こうしたなか,助産師は病棟の混合化や閉鎖に伴い他科へ,あるいは主任・師長職などの中間管理職へと異動し,専門性の発揮の低下と志気に影響を与えているという。この変革期に助産師たちがサバイバルするには,新しい活動を構築するための力量をつけなければならない。そこで,積極的に職務を遂行できる活力をとりもどし,地域での新しい母子保健活動を行なえるためのエンパワーをおくるプログラムを検討し,研修会を開催したので報告する。
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