特集 病院でできる,産婦にやさしい分娩体位
産婦にやさしい分娩体位
①テクニックの解説と,テクニックを離れて思うこと
中根 直子
1
1日本赤十字社医療センター分娩室
pp.20-29
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100022
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日赤医療センターでの自由な体位の分娩介助
テクニックの詳細
日本赤十字社医療センターは,年間約2,000件の分娩がある。「赤ちゃんにやさしい病院」として,母乳育児を希望する都内・近郊の妊婦が来院する一方,東京都の総合周産期センターでもあり,セカンドオピニオンや年間200件近い産科救急搬送も受け入れている。その結果,現在では全妊婦の60%がハイリスクで,安全性の確保が大きな課題だ。
2005年1月~10月の帝王切開率は17%で,正期産の自然分娩は64%。うち50%が仰臥位での出産であり,側臥位36%,膝位7%,座位6%,その他1%と続く。ここ数年は分娩体位の率や割合に大差はない。基本的に分娩台上で行なっている。ちなみに,20年前には仰臥位以外の出産は皆無,10年前でも数%にすぎなかった。
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