連載 行動変容を導く ナッジの利いた保健活動・11
限界を知った上でナッジを使う
髙橋 勇太
1,2,3
,
村山 洋史
3,4
,
竹林 正樹
3,5,6
1横浜市鶴見区
2NPO法人PolicyGarage
3横浜市行動デザインチーム(YBiT)
4東京都健康長寿医療センター研究所
5株式会社キャンサースキャン
6青森県立保健大学
pp.912-917
発行日 2021年11月10日
Published Date 2021/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201766
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はじめに
第10回では,ナッジの効果評価に必要な要素を理解し,その具体的手順をイメージできることを目標にしました。
ポイントは3つあります。1つ目は,「ナッジの内容に対応する指標を設定すること」。ナッジによって変化を期待するアウトカムを予め設定しないと,正しく評価ができません。
2つ目は,「適切な比較相手を設定すること」。ナッジの効果を把握するには,適切な相手と比べる必要があります。
3つ目は,「効果を客観的に示すために統計解析を用いること」。「ナッジでアウトカムが○%上がった」が本当に意味のある変化かを客観的に判断するには,統計解析が必要です。
第11回の達成目標
第11回は,ナッジの限界や失敗事例について取り上げ,以下を達成目標とします。
●ナッジの限界や失敗事例を知ることで,より効果的に活用できるようになる。
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