書評
『保健師と放射線 すぐに使える講義・演習・事例検討』—保健師に求められる放射線の知識と技術を体系的に示す
奥田 博子
1
1厚生労働省国立保健医療科学院 健康危機管理研究部
pp.865
発行日 2019年10月10日
Published Date 2019/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201288
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2011年3月に発生した東日本大震災に伴う原子力発電所施設事故は,福島県下を中心に,広域にわたる生態系や人々の暮らしへ影響をもたらし,多くの住民が健康への不安を感じ,その動向は世界からも注目を集めた。
本書は,この未曾有の被害と脅威をもたらした事故の直後から,地域住民への支援に最前線で従事した保健師の経験に基づき,放射線事故時に,保健師に求められる役割と,そのために必要な知識や技術を体系的に示した“すぐに使える”(副題一部)テキストである。保健師を対象とした自治体研修や,保健師学生を対象とした基礎教育課程での学習教材としての活用を想定し,全編カラーで,イラストや写真が豊富に用いられ,日頃の業務とは馴染みの薄い知識に対しても容易に読み進めることができる。
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