連載 ニュースウォーク・166
健康・医療政策と政治―ポリオワクチン問題を考える
白井 正夫
pp.64-65
発行日 2012年1月10日
Published Date 2012/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664101786
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東日本大震災の復興財源にあてる増税案の1つだった「たばこ増税」の見送りが2011年11月,民主,自民,公明の3党合意で決まった。たばこ1本につき2円増税すれば2.2兆円の税収というのが民主の思惑だったが,たばこ離れが葉タバコ生産を圧迫するとして自民が反対し,公明も同調した末の3党による政治決着だった。
たばこ税の仕組みは複雑だが,1箱(20本)410円の場合,264円(65%)が税金だ。たばこは国が財政不足を補うたびに「取りやすいところから取る」手っ取り早い税収増の役目を担わされてきた。消費を抑えて健康を守るために「たばこ増税」をという声が大きくなったのは近年である。
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