原著
経口ポリオ・ワクチンの保存に関する検討
下条 寛人
1
,
吉田 英一
1
,
山本 弘史
1
,
中野 稔
1
,
吉原 美智子
1
,
柄沢 きみ
1
,
北原 典寛
1
1国立予防衛生研究所
pp.333-336
発行日 1963年6月15日
Published Date 1963/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202678
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一昨年以来,我が国で経口ポリオ・ワクチン(生ワクチン)が広く用いられるようになってから,その実施に際していくつかの問題がでてきた。ことに生ワクチンの保存は従来のワクチンとかなり様子が異なるために,ある程度混乱をまねいたことは否めない。在来の多くのワクチン類は液状で冷蔵庫に保存され,半年から2年の有効期限があったが,生ワクチンは凍結保存が要求され,液状にしてからの有効期限は極めて短かかった。これらのことは,これまでポリオ・ウィルスを扱い,その経験や知識のある場合には容易に納得されることであるが,それをさらに確認するために,予研腸内ウィルス部において生ワクチンの保存についてたしかめられた成績を招介しておこう。
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