連載 町で暮らし人と出会う・10
谷中コミュニティセンターの建て替え
森 まゆみ
pp.906-907
発行日 2011年10月10日
Published Date 2011/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664101718
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今回,少しややこしい話になるが,大事な話である。「建築ジャーナル」の編集者で旧知の西川直子さんから「谷中コミュニティセンターが建て替えられるらしい」と連絡が来たのは3月の震災後だった。東北の支援活動で忙しく,地域でも保存すべき物件が山積みなので「ええっ! また?」とは思ったが,話を聞いた。
東京都台東区の谷中コミュニティセンター(コミセン)は1979年4月にできた。台東区はその名のとおり上野台より東の下谷や浅草が主であり,山手線の内側にある谷中は飛び地のようで行政サービスもよくない。しかし住民は由緒ある寺町の誇りをもっており地域活動も盛ん,まとまりもよい。32年前コミセンをつくる際は100回以上の住民の集会がもたれ,その要望で子どもクラブ,図書室,厨房,大広間,集会室,ロビー,お風呂などが設けられた。
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