連載 ニュースウォーク・162
危険性を減らす目安なら―放射線量の「基準」
白井 正夫
pp.828-829
発行日 2011年9月10日
Published Date 2011/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664101698
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福島市内を流れる阿武隈川は市中心部の川沿いにある県庁近くで大きく曲がりくねる。川が湾曲する対岸辺り一帯が渡利(わたり)地区である。すぐ背後に連なる丘陵地と川に挟まれた,農村の風情が残った地だった。
過去形で書いたのは,30数年前,渡利の川沿いで暮らした当時の記憶である。今は町の装いは一新されていると思うが,地形は昔のままだろう。その地が「福島市内でも放射線量が高いとされる渡利地区」とニュースでたびたび取り上げられるから,いっときの旧住民としても穏やかでいられない。
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