特集 在宅ターミナル 逝く人の支援を考える
ターミナルヘルスプロモーションのすすめ―ヘルスプロモーションの延長線としての終末期支援
佐甲 隆
1
1三重県立看護大学公衆衛生・地域保健学
pp.246-251
発行日 2008年3月10日
Published Date 2008/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100951
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充実した終末期を迎えるには,看取り看取られる作法や,末期を幸せに生きる知恵としてのスキルを地域全体で高めていく必要がある。それは終末期のヘルスプロモーションにほかならず,「ターミナルヘルスプロモーション」という概念を提案する。終末期を豊かに過ごすためには,死生観を確立する自己決定能力や,逝く人へのエンパワメント,ストレスへのメンタルヘルス強化などが求められる。家族へのグリーフケアや難病支援にもヘルスプロモーション的視点が役に立つ。これらの支援には,個人や家族の力だけでなく広域的なコミュニティ活動が求められ,保健師には個人間・コミュニティ間をつなぎ,政策を開発していく活動が求められる。
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