特集 「ライフスキル」は健康教育に使える!
ライフスキルとヘルスプロモーション
佐甲 隆
1,2
1三重県鈴鹿保健福祉事務所(鈴鹿保健所)
2前 松阪地方県民局保健福祉部
pp.366-371
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100084
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ライフスキルは,ヘルスプロモーション活動のなかでどのように関連があるのだろうか。スキルを高めるコツを含め,松阪保健所の活動を例に解説する。
これまで,ライフスキルは「生きる力」と訳され,青少年の教育課題と考えられてきた。しかし成人でも,ライフスキルの乏しさから,不健康がもたらされることは少なくない。実際に,保健活動で明確な成果をもたらすには,ライフスキルを高めるようなアクションが欠かせない。
私事になるが,筆者は自分自身の介護予防のために,リコーダーの練習をしている。ときどき,保健師さんたちの前で,下手な演奏をすることがあるが,やさしい保健師さんは,じっと聴きながら頷いてくれたり,「いい音色でしたね」「お上手でしたよ」「また聴かせてくださいね」などと嬉しい一言を投げかけてくれる。その結果,私は「ああ,よかった。またがんばろう」と前向きな気持ちになれた。自己表現をする私のライフスキルが,保健師さんの言葉で高められた瞬間である。
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