連載 ニュースウォーク・74
「1人称」の主張こそ―終末期医療と臓器移植
白井 正夫
1
1元朝日新聞
pp.504-505
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100701
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今春,一編の卒業論文が届いた。ある国立大学の女子学生がホスピスについてまとめた100ページの研究で,「お陰様で最優秀の評価を得た」と礼状が添えられていた。学生の顔を思い浮かべながら,あゝもう桜の季節だと気づいて,うれしくなった。
毎年,数人の学生から卒論の相談を受ける。資料収集やインタビューにはすべて協力しているが,現代学生気質を目の当たりにすることになる。アポイントを取り訪ねてくる学生はいいほうで,電話ですまそうとする「お手軽派」,資料だけを郵送でという「ちゃっかり派」もいる。
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