連載 『保健婦雑誌』52年の軌跡から・【最終回】
「講座」にみる保健婦の専門性
三枝 将史
1
1立教大学大学院文学研究科心理学専攻博士前期課程
pp.408-412
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100491
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筆者は心理学を専攻する学生であるが,このたび52年間の『保健婦雑誌』掲載記事のデータの整理を手伝い,そのなかで強く記憶に残ることがあった。それは,保健婦が手がける業務の広範さである。この仕事に関わるまで「保健婦」の仕事といえば,保健所で予防接種や保健指導をしているというイメージであった。そのこと自体には間違いはない。しかし,なんと古典的な,そして狭義なとらえ方をしていたことか。
また筆者は,昨年度より埼玉県内に勤務する保健婦と仕事をする機会に恵まれ,保健婦が担う仕事の広範さを肌で感じた。このような経緯から,筆者は保健婦の専門性について強い関心を持つようになったのだ。本稿では,『保健婦雑誌』52年分のデータを用い,保健婦がその時代時代で求められていた専門性とは何かを検証していきたい。
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