特別記事
文化的な手段による自殺予防を考える―ハンガリーの臨床心理学者との対談から
蝦名 玲子
1
1グローバルヘルスコミュニケーションズ
pp.956-961
発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100275
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経済協力開発機構(OECD)加盟国のなかで,自殺率が2番目に高いわが国,日本。そのわが国の自殺率を超えるといわれている国,ハンガリーに行ってきました。
ハンガリーといえば,896年にウラル山脈の東方から移動してきたアジア系の騎馬遊牧民族,マジャル族によって築かれた国です。ラテン系やスラブ系の国に囲まれ,「ヨーロッパに投げられたアジアの石」とも呼ばれているこの国は,さまざまな戦いを経て,オスマン・トルコやハプスブルクの占領下に置かれたり,大戦後は旧ソビエト連邦の影響で社会主義体制になったりしたことから,現在では混血が進み,「容貌から言えば,白人」という人が多いけれど,苗字が名前の前にきたり,赤ちゃんのお尻に蒙古斑があったりするらしく,アジア的です。
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