連載 地域における自殺対策の新展開―自殺は予防できる・11
ハンガリーにおける自殺の動向と対策
金子 善博
1
,
本橋 豊
1
,
藤田 幸司
1
,
鈴木 圭子
2
1秋田大学医学部社会環境医学分野
2秋田大学医学部保健学科老年看護学
pp.140-144
発行日 2009年2月15日
Published Date 2009/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101503
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ハンガリー共和国は,現在のOECD諸国の中でも自殺率の高い国であるが,同国の自殺率は1980年代前半には世界で最も高い水準[人口10万人あたり46.0人/年(1984年)]にあった.これは,日本国内では秋田県の自殺率が最も高かった2003年(44.6人/年)と同レベルの高さである.その後,80年代末から自殺率は減少に転じ,その後90年代を通して減少が続き2005年には26.0人/年と,近年の日本に近い死亡率まで低下してきた.この減少の背景および同国での自殺対策に関して,われわれはハンガリーでの自殺研究および対策に関わるキーパーソン2名にインタビューを行う機会を得たので,その内容を紹介する.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.