NURSING EYE
患者と学生の人間関係と贈り物に関する教育的視点
太田 節子
1
1愛知県立看護短期大学
pp.2-5
発行日 1987年1月25日
Published Date 1987/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908999
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患者からの贈り物をどう考えるか
人間の生活の中には,人と人との関係を円滑にすすめる手段として,物質の存在がある.冠婚葬祭はもとより,日々の生活において,意図的または無意図的に私達は物質交換をしながら他の人々との人間関係を維持している.
看護はこのような人間の生活現象の中で営まれ,看護教育,ことに臨床実習はこの人間生活の渦中で実施されねばならない.そして,その教育方法も個別な対象をじっくり把握し,対象理解を深める手段をとっている,したがって,初歩の看護学生は,受け持つ期間,患者にとって,他の医療従事者以上に身近な存在となることがある.そしてその中で親密な関係が発展して,思わぬ物質(贈り物)が出現することがあり,教育的に問題になることがある.
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