特集 東京都の看護婦養成対策
巻頭インタビュー 都の看護婦養成政策を聞く
松井 熈夫
1
,
林 タネ
2
1東京都衛生局医務部
2東京都衛生局看護課
pp.4-11
発行日 1971年10月25日
Published Date 1971/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908963
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東京都の医療行政の考え方
—初めに東京都の医療行政の姿勢ということについて,歴史的な経過も踏まえてやはり美濃部知事就任前後,あたりからだいたいどういうふうな姿勢を持っておられるのかということについて,簡単にご説明いただきたいと思います.
松井 美濃部知事が就任されましてから,都民の生命と健康を守るという施策を非常に強く打ち出しまして,その中で当然医療というものが大きく取り上げられたわけです.都の行なう医療というのはいかにあるべきかという宿題を,私たちに出されまして,いろいろと検討してきたんですが,その中で都立病院はどうあるべきかということが非常に大きな課題になってくるわけです.これに対しては都立病院の運営協議会というのをつくりまして,いろいろ議論したんですが,結局都立病院としては,いわゆる都市問題に関係のある医療,たとえば交通災害,公害関係の医療であるとか,そういった関連の問題を第1番に取り上げるべきだと,これは実際に行なうことは別といたしまして,考え方としてはすっきりした線が出されたと思うんです.それと並行しまして,それじゃそういうことをどうやって行なっていくかということで,いらばん突きあたったのが看護の問題です.そういう問題が非常に大ぎく取り上げられてきまして,結局都としての医療というものを中心に踏まえて,そして都民がどういう医療を受けることができるかというような考え方になってきたわけなんです.
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