教育のひろば
看護高校への期待をになって
今田 貞一
1,2
1岡山県立倉敷中央高等学校
2全国高等学校看護教育研究会
pp.1
発行日 1966年4月1日
Published Date 1966/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908829
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はじめて本校に衛生看護科を併設しようという案が示された時には,正直にいってなかなか決心が定まらなかった。現在の高等学校の家政科が,女子の職業学科としてはきわめて特色のうすい基盤の弱い点にくらべれば,看護科は女子の特性に根ざして,社会的使命を遂行するにはまことにふさわしい,意義深い学科であることは明瞭な事実である。
しかし,この面の教育について,全然知識も経験もないわたくしには,大きな冒険のように思われた。高等学校設置基準のなかには,「厚生に関する学科」としてのせられているが,その基準の内容も示されていないし,指導要領にない学科を,どうして高校教育の軌道にのせることができるか,そういった疑問の裏に取り組んで研究してみたいという意欲が湧いてきたのも事実であった。神奈川県立二俣川高校という先進校の存在を聞いたのもその時であった。
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