特集 国立看護短期大学設置への歩みと期待
国立看護短大新設は急務
鈴木 敦省
1
1立教大学
pp.6-7
発行日 1963年12月1日
Published Date 1963/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908798
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短大は一般にどんな課題に直面しているか
短期大学は,その目的・性格・年限,さらにその背景となる業界(たとえば,医療社会,産業界,実業界など)の諸要請に対応してさまざまな教育問題をかかえながら,一応高等教育機関として,独自の機能を果たしている。しかし最近の技術革新に伴って,教育内容の量や質を改革する必要に迫られ,専門職業教育(Professional vocational education)の機関としてのありかたについて新しい動向を示しはじめている。
最近の高校進学率の上昇が短大に与えつつある影響や,各種学校・資格認定制度などの発達,さらに高等専門学校の誕生など,急速に変化をとげた諸状勢のなかで,高校と4年制大学との中間存在としてその独自性をいかに打出すかがいろいろと論議されている昨今である.その完成教育としての機能と,専門職業教育機関としての大学としての機能とが,養成される“専門職員数の需給関係”の側面からまず検討され,さらに専門職員の“質の向上”(level up)という視角から教育課程改善の必要を促したりしている。
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