3カ年計画の赤痢予防対策—「赤痢予防特別地区対策要綱」（厚生省），他

　厚生省では先ごろ赤痢予防特別地区対策要綱をきめ発表したが，これは赤痢の罹患率，死亡率が特に高い地区を指定し，この地区に対して環境衛生対策を含めた赤痢予防対策を3力年計画でこうじようというものである。

　この要綱によれば①一般地区の対策を強化するとともに特に罹患率，死亡率の高い地区を特別に選定，総合的予防対策を実施して他の地区における対策のモデルとする。②特別地区は過去5年間の統計等も考慮して都道府県が選定する。原則として市町村単位で各都道府県1カ所とするが罹患率，死亡率が殊に高い県では1カ所とせず実状に応じて決める。③特別地区では次の対策を実施する。（1）都道府県では関係各保健担当者をもって特別対策実施のための連絡会議を設ける。伝染病予防法第15条の規定により伝染病予防委員の設置を指示する。赤痢予防のための地区組織活動を育成，援助する。病原体保有者の検索を広範囲に実施する。（2）市町村では学校，団体の関係者を含めて赤痢予防対策連絡協議会を設ける。伝染病予防委員を常置し，患者の早期発見，地区組織活動の育成援助，予防教育の普及などを行なう。検索の結果発見された病原体保有者に対する措置を徹底する。