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タイ国看護教員の学習に対する意識と行動の関連性とその影響因子
古賀 八千代
1
1前:JICA看護教育専門家タイ国保健省看護大学課
pp.162-170
発行日 1988年3月25日
Published Date 1988/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908494
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はじめに
タイ国の保健省による看護教育は,1946年School of Nursing, Midwifery and Health(等級10,3年半課程)でスタートして以来,国の保健計画に沿い,看護婦の量と質の増強に努めてきた.1974年看護大学課が発足し,1977年カリキュラム改正(等級12,4年課程),1980年には看護婦を2種類(4年,2年課程)のみとし,さらに質の向上をめざし,逐次カリキュラムを改正しつつ,現在に至っている.
このように,発展および改革の途上にあるタイ国看護教育界は,種々の問題をも抱えている.例えば,物的環境の不備である.国家保健計画に沿っての看護学生数の増加に対して教員数および教材の不足であり,テキストブックを持たない学生もめずらしくはなかった.看護大学課が日本の協力のもとに行っている研究*1によると,学生と図書の比は,1:6であり,日本における指定規則や設置規準と比べて著しく少ないといえよう.
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