看護人間学のための論理療法入門・3
論理療法の概略・その1
伊藤 順康
1
1東京理科大学
pp.690-693
発行日 1987年11月25日
Published Date 1987/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908441
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
論理療法の形成
論理療法ははじめRational Therapy(論理療法)といっていたが,今は感情をさらに重視してRational-emotive Theory(論理情動療法,略してRET)といっている.創始者はアルバート・エリスである.アルバート・エリスは1913年アメリカのピッツバーグに生まれた.コロンビア大学で臨床心理学の学位をとり,アメリカ心理学会コンサルティング心理部会長などをつとめ,現在は,Institute for Rational Living(論理療法研究所)を主宰している.
カウンセリング理論の一つとして,説得療法という特徴を色濃くもつ論理療法は,日本には1967年に小さな雑誌に紹介がなされ,筆者らによる翻訳『論理療法—自己説得のサイコセラピー』が1981年に川島書店より発行されて,広く紹介されるに至った.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.