講演 日大TCM100回記念
ターミナルケア—医師・ナース・家族の役割の相互理解について
日野原 重明
1
1聖路加看護大学
pp.134-144
発行日 1987年3月25日
Published Date 1987/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908355
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末期がんの先輩とのこと
年2回の検診でもわからなかった肺がん
今日は100回目の日大TCM(ターミナル・ケア研究会)の記念講演ということで,ご招待を受けましたことは非常な光栄でございます.おそらく,このような組織的な研究会を大学病院のレベルの施設で始められたのは,この日大のTCMが日本でもっとも早いのではないかと思っています.
ここに到着するのが2,3分遅れましたが,実は,昭和10年からの私の大学の先輩で法学部を卒業した友人が,たまたま私の健康診断を受けて,肺門に陰影があるということで,当大学の岡安教授に専門的に診てもらったら肺ガンではないかということになり,早速こちらに入院しました.その先輩を見舞って遅くなってしまいました.アイソトープでの骨のシンチの検査は,すでにほうぼうに転移があるということ,そのうちに神経症状が強く出るのではないかと心配されています.
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