POS導入 私の教育実践方式・3
経過記録と退院時要約
岩森 茂
1
1広島市立安佐市民病院
pp.570-574
発行日 1985年9月25日
Published Date 1985/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908142
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経過記録(Progress Note;PN)
日々の病症経過を記入することは患者治療の証拠ともなるものであり,昔からドクターもナースも慣行してきたことである.ただし従来の医師記録は,ともすればドクターの個人的メモのようなものであって,またナースの記録も患者中心よりはむしろチーム志向型のものであった.また記入の方法も病院や病棟により様々であり,時間を追ってバイタルサイン,施療内容,自覚症状などが雑然と記人されていたが,この欠点をWeedは実にスマートな整理の仕方を提唱し是正することに成功した.
すなわち患者の訴えを最優先し,後述するSOAP式記述により患者本位の医療を見事に開花せしめたのである.私はナース諸氏がPOSを理解し実践するためには,むしろこの‘SOAP’することから入門するのが最も早道ではなかろうかと考えている.
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