NURSING EYE
臨床実習への動機づけについて—指導者の気づきのもつ意味
佐藤 蓉子
1
1静岡女子短期大学
pp.337-341
発行日 1985年6月25日
Published Date 1985/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908105
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‘学生のニードを基点に’という思い
教育する時に最初に考えなければならないのは,教育の客体の個別の状況である.しかし,私の日常の教育活動を振り返ると,教育内容や方法にこだわり,教育の客体についての認識をおろそかにしていたこと,学生が抽象的な存在としてとらえられていて,私の前にいるその人間(ひと)の存在を確かにみつめてはいなかったことに気づく.
その契機になったのは,臨床実習での学生とのかかわりに喜びを感じることが少なくなったと気づいた時であった.このような感情が生まれる要因はいくつかあって,ひとつの要因のみを指摘して説明がつくことではない.
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