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海外で勉強した人が日本で働けるようにしてほしい
ライダー 玲子
1
1ニューヨーク市聖路加病院
pp.129
発行日 1983年3月25日
Published Date 1983/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907791
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ライダー・玲子先生は,現在ニューヨーク市聖路加病院に勤務しながら,コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジの博士課程に在学中である.目下,博士論文として戦後日本の看護制度の改革にアメリカがどのような影響を与えたかを明らかにすることに取り組んでおり,精力的に日米の関係者に会って一次資料を掘り起こす努力を続けている.昨年暮れ,日本側の調査をするためと第2回日本看護科学学会で‘米国における看護の現状’をテーマに講演を行うために,3年ぶりに里帰りした.
先生は1951年に大阪日赤の看護学校を卒業後,1957年から第1回のフルブライト留学生として渡米,アメリカで結婚,そして卒業と同時に帰国したが,ご主人のビザの関係でアメリカで生活することになった.‘アメリカでは,私のように毎年少しずつ単位を取って博士号をとるという勉強の仕方ができるんですが,日本の大学は若い人が勉強するところという風潮があり,年をとった人はなかなか行けませんね’と語る先生は,‘日本の教育界・看護界では10数年かかってアメリカで修士号や博士号をとって日本に帰ってこようとしても,教育経験がないという理由でなかなか受け入れようとしないですね.アメリカでの経験を認めてくれれば,優秀な人がたくさん帰ってくると思うのですが’と語ってくれた.
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