特集 看護教育とシミュレーション
Ⅰ.教育へのシミュレーションの導入
座談会 医学・看護領域へのシミュレーションの導入
高橋 美智
1
,
堀 原一
2
,
久保 武士
2
,
田村 やよひ
3
1筑波大学付属病院看護部
2筑波大学・臨床医学系
3筑波大学医療技術短期大学部
pp.20-33
発行日 1982年1月25日
Published Date 1982/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907635
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I 教育の新しいメディアとしてのシミュレーション
高橋(司会) 看護教育に関する問題はたくさんあるんですが,中でも,少ない教育年限(4年制,3年制,2年制がありますが)の中で,非常に過密なカリキュラム(厚生省の定める指定規則によれば,3年制教育課程では総時間数3375時間,うち実習時間数は1770時間)を修めなければならないということ,学生数に比べて看護教師の定員数,教育のための予算が極めて少ないということ,そして看護職者に求められる知識や技術はどんどん増加していくのに,基礎教育に引き続く継続教育機関,機会が十分には準備・保障されていないということなどは,看護教育に関係する者が共通して感じ,悩んでいる問題であろうと思います.
今日は,これらの問題を解決するための1つの手段となりうるのではないかと考えられる‘シミュレーションを用いた教育’についてうかがってみたいと思います.
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