特集 不安と苦しみ
座談会 不安と看護
河野 博臣
1
,
笠原 嘉
2
,
河合 隼雄
3
,
田村 順子
4
,
玄田 公子
5
1河野胃腸科外科医院
2名古屋大学精神医学
3京都大学・臨床心理学
4京都府立医科大学付属病院
5滋賀県立短期大学看護科
pp.924-938
発行日 1974年9月1日
Published Date 1974/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917090
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河野(司会) 患者はいろんな意味の不安や恐怖を持って病院に来るわけですが,それをどんなふうに援助していくか,またそれに対して看護の立場でどういう方向に導いていくのか,そういうことが果たして医学や看護の中でできるのかどうか,という問題があります.現在の多様化した社会の中で,看護の役割はいったい何なのかということについて,少し話し合っていただけたらと思います.
最近,心身医学が盛んになってきております.こうした問題については,はじめは精神医学が精神分析的な立場からアプローチしてきたわけですが,最近になって肉体のほうから心を見ていくという作業が盛んになると同時に,全体医学ということが言われるようになってきております.
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