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呼吸器疾患および看護の講義におけるケース・スタディの導入
岡安 大仁
1
,
上谷 志保子
2
,
鈴木 節子
3
1日本大学医学部第1内科
2日本大学医学部内科
3日本大学医学部高等看護学院
pp.351-354
発行日 1978年6月25日
Published Date 1978/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907218
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はじめに
最近看護教育について,種々の革新的試みがなされつつあることは喜ばしいことである.しかし従来から行われてきた系統講義は,学生の理解度やその効果についての学生自身の積極性の開発,いわゆる動機づけという点でも,極めて悲観的であり,これらに対して学生個々の進度をチェックしながらのプログラム学習などもとり入れられてはいるが,その目的達成には必ずしも十分ではない.また医療あるいはケアの中心とも言うべき,患者のニードの把握とその解決,言い換えれば問題解決的学習の理想像からは,ほぼ遠いものと言える.
この傾向は,疾患看護の講義よりも,疾患の医学的理解に関する医師の行う講義においても特にその感が深いと思う.以上の観点から,われわれは看護教育における内科学講義のあり方とその方法論的模索を試みている.そこで今回は,呼吸器疾患および看護の講義にケース・スタディを導入し,医師と臨床看護婦,看護担当教員とが共同して,一疾患の理解とその看護のあり方を同時にそれぞれの立場から指導するという授業形態を試みた.
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