連載 ケーススタディー めまい・難聴
ケーススタディー〔7〕
横田 淳一
1
1埼玉医科大学平衡神経科
pp.694-704
発行日 1995年7月20日
Published Date 1995/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411901181
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I.症例呈示
《症例1》 59歳,女性,右利き,主婦
主訴:複視,手足しびれ感などを伴う自発性回転性めまい,頭重症,差明感,耳鳴
現症歴:15年前,一瞬,気が遠くなったような気がすると,続けて激しい自発性回転性めまい(1時間程度持続)を経験した。その後,平成元年,2年,5年,そして最近では平成6年8月6日に同様の自発性回転めまい発作を経験した。めまいには,嘔気,嘔吐,複視,手足のしびれ感(glove & stocking type),嗄声などが随伴し3〜4時間持続した。また,買物時などに差明感を覚えることがあった。
日常,後頭部頭重感,肩凝りなどが常在し,10年来,両側耳鳴が出没性の自覚されていたが,特にめまい発作時の随伴,増強するようなことはなかった。
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