私の発言
見たまま感じたまま—准看護学生とのかかわりの中で
駒松 仁子
1
1国立療養所邑久光明園付属准看護学校
pp.65-69
発行日 1977年2月25日
Published Date 1977/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907062
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瀬戸内海の小島にある邑久光明園付属准看護学校に転任したのは,厳寒の中に花開く梅のころでした.そして今や萩が咲きこぼれています.重みのある数か月でした.
初めてこの島に船から降り立った時,風光明媚(び)な景色に目を奪われました.と同時に,カーンカーンと鳴りひびく鐘の音色には,なんともいえない寂しさがあり,ここで療養している人々の苦悩を象徴しているように思えました.ここはライ療養所です.盲目の患者の誘導のために,道の曲がり角にこのオルゴールが流れているのです.
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