視座
思い出すままに
天児 民和
1,2
1九州労災病院
2九州大学
pp.781
発行日 1972年10月25日
Published Date 1972/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904745
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整形外科学も細かく専門化してしまつた.40数年にわたつてこの学会に関係してきた私には,感慨深いものがあります.それだけに整形外科医が,1人で現在の整形外科学の全領域を消化してしまうことは,困難というよりも不可能になって来ました.昔は疾患の種類も少なかつたし,研究の領域も狭かつたために,学会でもどの演題に対しても発言しようと思えばできる状態でした.今日では,自分の専門領域から少しでもはずれると,討論さえも困難になつてきました.そのことはわれわれもよく承知していなければなりません.とくに義肢・補助器に関しては,最近biomechanicという新しい領域が開拓せられ,理工学者と医学者の接触がそこで起こつてきました.
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