私の発言
看護学の学としての構成についての疑問—成人看護学を中心に
金川 克子
1
1金沢大学医療技術短期大学部看護科
pp.497-500
発行日 1974年8月25日
Published Date 1974/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906796
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はじめに
看護教育の中に足を踏み入れるようになって2年余が経過し,その間,成人看護学(概論と各論の講義・実習の一部分を担当)を初めて担当した中で,成人看護学の内容・構成などを,どのようにとらえていけばよいかといまだに頭をひねっている状態である.また成人看護学各論の科目の構成が,診療科別のものや障害のある臓器別のものがみられ,どのような構成がよいのかと迷いを感じている現状である.日ごろ浮かんだ疑問や意見を述べて,先輩諸姉の御批判・御意見を仰ぎたいと思う.
周知のごとく,看護教育のカリキュラムが昭和42年に改正され,看護学が看護総論を基盤に,成人看護学,母性看護学,小児看護学というように体系化され,一応表面的にはすんなりしてみえる.改正に至るまでの経緯をながめると1,2),詳細は別にゆずるとして,昭和38年11月-41年3月までの文部省大学学術局に設けられた‘看護学校教育課程改善に関する会議’によれば,
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