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臨床実習の問題を探る
池野 栄子
1
1諏訪赤十字病院
pp.389-396
発行日 1974年6月25日
Published Date 1974/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906781
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はじめに
看護教育の中で,臨床という教育現場の持つ役割の重要性はだれからも理解され,その在り方は各方面から何回となく発表されているにもかかわらず,なかなかこれといった決め手がない.決め手など最初からあるはずがないのかもしれない.しかし現場で指導に当たっていると,何んとかしてその決め手のようなものをつかみたいと望むものである.
臨床指導教師という立場について4年,その間,手をかえ,品をかえ指導してみて,ただ一つ結論として得たものは,方法ではない,本質を求めることにあるということであった.本質を求めるのには,もちろん方法も必要だろうが,根底に看護の本質を教えていくのだという気持ちがなければ,臨床指導など自信を持ってできるものではない.そしてまた,本質といってもこれまた非常に抽象的で,実際面でどう展開しどう活用できるのか非常に難しい.
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