私の提言
臨床実習について
鈴木 文江
1
1横浜赤十字高等看護学院
pp.761-765
発行日 1973年12月25日
Published Date 1973/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906729
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はじめに
看護教育を考えた場合,その教育内容については以前と比較すればかなり理論化され充実してきたように思いますが,それらの内容を実際に教育しようとする段階での諸問題は,あまり解決されていないように思います.看護教育は従来の教育では十分でないということで,いわゆる新カリキュラムが発足した訳ですが,その発足当初,看護教育の問題点と考えられていたものが,なお現在も問題点として残っているのではないかということです.
以上のことから,昭和35年8月文部省の看護視学委員会から出されている,看護教育に関する総括意見をみてみますと,1)看護学校は組織的な教育を十分なし得る内容のしっかりした学校にする必要がある.2)臨床実習については教育の一環としての実習であるべきものが,ややもすれば病院の看護力補充に重点が置かれる傾向があるので,根本的に検討改善をはかる必要がある.3)専任教員の質と量の確保をする.4)教育設備の充実をはかる.5)学校の財政的確立というような内容が盛りこまれております.
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